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れ、その母(lane1)からは、2.8kbp、3.2kbpおよびメチル化によりEaglで切断されない5.2kbpのバンドが検出された。よって、この症例は、約2.8kbのリピート延長を持つ脆弱X症候群と診断し、母は、約400bpのリピート延長を持っていると判定された。

 

(3)FRAXEのPCRスクリーニング
正常者のGCCリピート数は6から35に分布し、患者ではリピート数が著明に増大している。このPCRにおいては、GCCリピート数が20のアリルは348bpのバンドになる。
検討した46例全例に正常範囲のバンドが検出され、FRAXEの異常は検出されなかった。

 

(4)検出されたFRAXA患児の臨床徴候
3歳男児、母および母方祖母の同胞に糟神遅滞が多数みられる。周産期異常なし。頚定7ヵ月、独歩1歳8ヵ月と発達遅滞を認める。現在、有意語なく、DQ約40で、多動傾向あり。大きな耳介、細長い顔、猿線、第5指内彎などの所見を認めた。
X染色体上の脆弱部位は検出されなかった。

 

 

 

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